うつ病・不安障害日記

毒親の両親に育てられ、成人後ひどいうつ病を発症した毒子日記です。

村上春樹との関わり

最近、『1Q84』が刊行されて、爆発的な売れ行きを見せているようですが、私はその著者の村上春樹に関心を持っています。熱心な読者というより、著者の生き方とか人生観とかに興味を示している者の一人です。
 
小学生のときに、『ノルウェイの森』を読み、その精神世界にとても惹かれたのがきっかけです。この本には衝撃を受けました。
 
村上春樹が「グレート・ギャツビイ」に影響を受け、何度もそれを読み返し、一字一句覚えてしまったほどだ、とどこかで書いていましたが、私にとってのそれが『ノルウェイの森』です。何かの瞬間に『ノルウェイの森』の文章をそのまま思い出すことがよくあります。
 
村上春樹早稲田大学を卒業後、ジャズ喫茶を経営、その後作家としての道を歩みます。そして本人の望むところかそうでないかは分かりませんが(少なくとも本人は望んでいなかったと言っている)、売れっ子作家となっていきます。そして今では世界的にも評価される、というか、よく読まれる作家になっています。
 
これまで生きてきた道のりについて自身で語るところから、あるいは物語の登場人物から想像するに(物語の登場人物は自身の分身であったり投影の産物であることが多いので)、非常にストイックであり、努力家であり、忍耐強く、頭の良い方のように見受けられます。そしてナルシストな面もあるのかな。そのために、傷つきやすいのではないかと、思います。傷つきやすさを、忍耐強さや頭の良さでカバーし、創造的な仕事に昇華しているのでしょう。
 
この病気になってから、彼の書く小説が、今までとは違ったいでたちで、私の前に立ち現われることが多くなってきました。つまり、「これはこういう意味だったのか」と理解が進んだり、あるいは、今まで全く意識になかった箇所が、自分の中でハイライトされたり、逆に大好きだった箇所がどうでもよい部分に見えたり。
病気になると、人生とか生き方とかいろいろ考えます。そのときの水先案内人みたいなものが、村上春樹の小説になっているかもしれません。そしていつの間にか、彼の言い回しを使って、あれやこれやと考えている自分に気づきます。。「結局のところ」とか、「・・・なり、・・・なりを・・・」とか(笑)。
 
この書庫では、村上春樹風に人生について思ったことを、語ってみようか、、、と思います。でも「やれやれ」は使わないと思います(笑)。