うつ病・不安障害日記

毒親の両親に育てられ、成人後ひどいうつ病を発症した毒子日記です。

大人になって分かった不登校対策

 私は不登校という経験はないですが、大人になって、この病気になって、
「きっと不登校の子ってこんな心境なんだろうな~」ってよく分かるようになった。
 
 私が最近、この病気になって、つくづく実感するのは、
多分不登校の問題の中心は「期待感(自分自身・周囲の、学校に行ってほしいという)」。
そのせいでますます行けなくなる。
 
じゃあ、どうしたらいいか?
1.よくなるためには、「病気(心の中の不適応部分)の言うことをまずは聞け」
2.「それを皆で共有しよう」
その後は
3.「自然に、いつの間にか変わっている」ことを待とう、
ということ。
 
 私の場合、4月とか5月ぐらいから、段階的に実家でなく自宅でできるだけ料理をしていくようにしよう、と焦り、数ヶ月してそのせいでダウンしました。自分ではステップアップと言い聞かせていたのですが、焦りの部分がかなり強かったようです。それでまた実家で食事をとらせてもらうことにし、夫にも会社帰りに迎えに来てもらうことにしました。するとだんだんと全体がよくなってきました。
  
1.「病気(心の中の不適応部分)の言うことをまずは聞け」
 まずは「今はその期待には応えられない」というその病気の要求にしたがうこと。つまり、料理は他の人に準備してもらう。不登校の場合は、不登校に行きたくない原因を一応つきとめて(担任、友達、勉強、親、、、)、それを回避したいのであれば、それを回避できるようにする、ということだと思います。
 
2.「それを皆で共有しよう」
 でもそれだと本人、焦ってしまって、どうにもならなくなる。「学校に行かなくてもいいって言われたって」、、、という部分がある。「甘えてるんじゃないか」「一生懸命やればできるんじゃないか」「どんどん行けなくなってしまうのではないか」と。
 そこで、役立つのが、回避する理由や何を回避するのかなどを、細かく徹底的に周囲の人とコミュニケートする、ということです。
 私の場合、「具合が悪いときにそれを人に訴えてはならない。我慢しなければならない」と無意識に抑制していて、それが逆に症状を悪化させていたので、「年がら年中相手を拘束して症状を訴えたい」という、(まあ、病的な心の部分ですよね)、まずこの部分の言うことを聞き入れてみることにしました。そして、それを周囲の人との共有事項としました。つまり「私は振り回しますよ。問題があったら言って下さい」と宣言したわけです。
 食事についても同じ。私は食事のときに自分の食べたものの片づけがどうしてもできませんでした。片付けになると具合が途端にぐっと悪くなるのです。原因は後で分かりましたが、「片付けぐらいはしなければならない」というプレッシャーによるもののようでした。案の定、父親が「自分の食べたものの片付けぐらいはできるだろう、それをしないのは怠け者のせいだろう」、と思っていたようで、一度ぶつかったことがあったのですが、「片付けもできませんのでお願いします。理由は○×のためです。」と宣言し、すると父親もそれを了解し、了解されていることが分かるとこちら側も安心し、すると不思議なことに逆にそのことにしばられなくなって、自然と片づけができるようになった、ということがありました。
 以降、定期的に両親と夫を含めた4人での会合を持つことにし、そこで具体的に気になっていることを話し合うことにしています。
 
 不登校も同じではないでしょうか?担任の先生がイヤなのであれば、まず担任がイヤなので担任を避けようってことを一同に会して、決める、周囲が了解する、ってことが、本人の気持ちをしずめるのだと思います。そのためには周囲が、そういうことを「甘えてる」とか思わないことが大切。
 ただの甘えでないことは、普通ならばどんなに甘えても「学校に行かないようにはできない」ということから分かると思います。それができてしまうということは、ある部分、自分のコントロール外にあることが、そこに起こっているということなのです。うつ病も同じ。「会社に行きたくないから、明日からうつ病になろう」と思ってなれるものではありません。あんな苦しいものに、自らなろうとしてなるなんてことはありませんし、実際なれません。病気なのであり、コントロール外のことなのです。だからまずはその部分の言うことを聞く、それが効果的です。
 
3.「自然に、いつの間にか変わっている」ことを待つ
 「次月から何曜日は学校に何時間行ってみることにしよう。」
これが、陥りやすいワナですよね。
やりたくなっちゃうんですよ。
というか、やらざるを得ない。そうにでも決めないと焦っちゃってどうしようもない。
でもこれは結果的に悪循環のワナにはまります。
上記1と2を徹底してやっていれば、そんなふうに「次月からは」なんて宣言しなくても、どこかの部分で何かが良い方向に変わってくるんじゃないかな、と思います。
 
 私も最近「来週からは一週間に一回は夜は家に帰る」と宣言し、大丈夫かなと思ったら、当日もうプレッシャーで全然ダメでした。帰り道も不安感でバクバク、周囲が歪んで見えてしまい。。。家に帰ってから夫にそのことを話し、ご飯の用意は全部やってもらいました。「やっぱりいつでも決めたように帰れなくてもいいことにしよう」と話し合ったら、次の週は何でもなく自然と帰れました。
 
 期待感が原因で病気になっている人の場合、大事なのは、こうしたらいいと周囲も自分も思っていそうなことを「狙ってやらない」こと。病気のいうことを聞いていると、自然にできるようになってくるんじゃないでしょうか?このやり方がうまくいったかどうか、しばらくやってみてまた報告したいと思います。