書字の時の手の震え その後
職場で手の震えが出て、カウンセリングで相談。
私は、ただ代筆を頼めればいい、頼めるようになっただけでも進歩とか思ってた。
でも、激しくショックを受けていた。健康な時の自分はどんなに緊張していても、最低限のことはやれる人間、という自己評価を持っていた。
それが崩れ去ってしまったように感じたからだ。結局人に任せてる、人に任せる人生に一生なってしまうのかと。
カウンセラーは、パソコンを使ったりとか、いろいろ工夫して、私がその仕事をできるように考えているようだった。パソコンを使ってってそれオオゴトになるから嫌だなと思った。それで訊いてみた。
「やっぱり代筆を頼むんじゃなくて自分でできたほうがいいのか」
と。そうしたら、「あなたはその方がいいんじゃないかと思う」と言われた。
私はもう全然あきらめてしまっていたから、あまりぴんとこなかった。でもカウンセラーが代筆以外の方法で自分ができるように考えようとしているのを見て、まあその方向で考えてみようかと、家族とも相談した。
それで、前のブログでも分析したように、
①文章を考えながら+②人に見られて字を書く
ということが負荷だと分かったので、
文章を考えるときは、iPhoneの、メモ帳でもなんでもいいのだが音声入力を使おうと考えた。
このiPhoneの音声入力の精度は半端でない。
それで手が震えた次の回で、また震えそうな気がしたので、震えをとめる薬を服用し、まず、自分が代筆でなく自分で書きたいんだということをお願いした。それでiPhoneの音声入力を使い、そこに記録された内容を見ながら記録したら、見られていたのに、手が震えなかった!!
その次の日は、音声入力を使わずに、考えながら記録できた!!
その次の日も大丈夫だった!!
理由は、手が震えるということを自己開示できたので、周囲に隠さないといけないというプレッシャーがなくなったこと、それから、iPhoneの音声入力を使うことで、同時に作業を遂行するという負荷を軽減できたこと、そして一番重要なのは、「自分の役割を守れた」こと。
私は、代筆してもらうのでやっていこうと思っていたが、本当はその役割を自分で遂行したかったのだと、やってみてから分かった。達成感があったからだ。震えずにかけたからではなく、自分がその仕事を責任を持って成し遂げられたということに達成感があったのだ。
カウンセラーはこれを見抜いていたようだ。
私は自分の希望を、体験してから出ないと分からないタイプなのかもしれない。
代筆でも問題なかったかもしれないが、それを繰り返していたらどこか自分の心の中に、自分の自信のなさや、もやもやとしたものが溜まっていったであろうことが、今では予測できる。
自分の希望のために、多少大変でも工夫をするということ
これを学んだ。これはとっても重要なこと。
私はこれで「最低限のことは遂行する」という自分のアイデンティティを守れた。
またいつか緊張すれば震えることはあるだろうと覚悟している。
でも大切なのは震えないことではない。
それに対して自分がどうしたいのかを考え、工夫をして、希望を実現させることだ。
問題が起こったらまたそのようにすればいい。と分かった。
私の守りたいことを大事にしてくれたカウンセラーと、性能の優れたiPhoneを生み出したスティーブジョブズと(笑)、音声入力のアイディアを出してくれた家族と、それから、わざわざ音声入力まで使って自分の仕事を遂行することを受け入れてくれた同僚と、に感謝したい。